日本コンベンション研究会

 

第6回MICEフューチャーセッション 緊急Zoom会議

第6回MICEフューチャーセッション

開催日:5月14日(木)20:00〜
テーマ:シンガポール観光の現在について
講師:シンガポールの訪日トラベルエージェントFOLLOW ME JAPAN/PRIME TRAVEL チームマネージャー 阿部 雄太氏
進行:北海道大学観光学高等研究センター 客員教授/臼井事務所代表 臼井 冬彦氏

シンガポールの観光再開の見通しについて
第6回MICEフューチャーセッション 緊急Zoom会議は、シンガポールにフォーカスしました。
シンガポールに関しては、感染者の数が23,000人超で、多いときには1日で1,000人もの感染者数がでるなど、現状の収束が見通せない状況とのことでした。感染者の内訳を見ると、90%超のほとんどが外国人労働者で、出稼ぎで集団生活をしており、クラスターがおきているそうです。政府の対応としては、生活必需業種をのぞく多くの民間企業のオフィスや学校の閉鎖とするサーキット・ブレイクが発動され、これには、外出時のマスクの着用も義務付ける内容で、不着用が見つかった場合、一般市民には罰金、外国人にはビザ剥奪という政府の強い強制力を持つものとなっています。また、外出時には国民すべてが持っているICカードの携行が義務付けられ、外での活動は、このICカードでのチェックインが必要で、すべての活動が追跡可能となっています。これは、アフターコロナでも継続される見通しとのことで、行政のIT化、個人情報の問題も含め、日本と大きく違うようです。
政府の財政支援は、日本円価格4.8兆円規模で、GDP比12%。国民一人当たりでは、120万円と、日本の90万円よりも多く手厚くなっています。観光業には特に積極的な支援となり、雇用維持支援として、航空や観光業界は給与の75%まで補助する内容で、4月、7月、10月の各3ヶ月分を3回の支援が表明されているそうです。
観光業の再開見通しについて阿部氏は「早くて1月、現実的には来年中頃までずれ込む」と予想。アフターコロナ、ウィズコロナの訪日旅行で重要なことには、「シンガポール人は特に衛生意識の高い人が多く、いかに安心感を抱かせるツアー提案ができるかが鍵となる」と語りました。東日本大震災では、衛生感の違いから、日本への不安払拭に時間を要し、東南アジアの他国に比べ訪日トラベル復活に時間がかかった事例もあげられていました。国土の狭いシンガポールにとっては、国内旅行という意識はなく、すべて海外旅行となります。国際便が再開されれば、直行便のある地域へのツアーから開始されるであろうと考えられ、阿部氏は「魅力的な食や、親切な日本への評判はたかく、再開後の海外旅行の選択肢に日本がはいる」と見ています。
シンガポール観光の今後については、チャンギ空港は5つ目のターミナルが2023年に追加となり、現状のターミナル4つで8000万人の利用者からバージョンアップしたアジアのハブとなると期待されていました。

各所官庁で各業界のガイドラインを作成中
また、セッションとは別に、観光庁平泉参事官から政府のガイドラインの現状についてお話をいただきました。現在、政府の取り組みとして、業所管省庁と業界団体で、ひな形をベースとして各業界のガイドラインの作成を進めており、MICE向けの基準は、所管官庁(集会場は文科省、展示場は経産省)で作成しており、ガイドラインができ次第、当会議にご参加いただいているMICEプロフェッショナルからも現場の声を頂きたいとお話を頂きました。この件に関しては、また追って共有、ご協力のご案内をさせていただきます。

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