日本コンベンション研究会

 

2013/3/29 更新

国際観光コンベンションフォーラム 2013 in ヨ森 開催
全国からMICE関係者が集合!

「国際観光コンベンションフォーラム2013 in 青森」(日本コンベンション研究会主催、事務局:札幌国際プラザ、コンベンション札幌ネットワーク)が、去る3月14、15日の両日、青森県の青森市文化観光交流施設「ねぶたの家ワ・ラッセ」で開催され、全国の観光コンベンション関連の団体・企業、行政機関などから70名余が参加し、「チームMICE日本、新たな挑戦」をテーマに日本MICEの振興に向けて議論がかわされました。

 

[1日目]講演、分科会を通して日本MICEの今後を展望

石森秀三:北海道大学観光学高等研究センター長

初日は、まず特別講演として、日本コンベンション研究会会長である石森秀三・北海道大学観光学高等研究センター長が「“縄文”から現代を考える」と題し、世界遺産登録に向けた動きなど、世界から注目を集める縄文文化の視点に立って、世界の中の日本、ライフスタイル、観光・MICEの可能性などについて語りました。特に「観光立国から観光創造立国へ」を提言。観光創造は、ツーリズム・イノベーションであり、地域資源の新結合による価値創造であるといい、さらに歳月をかけて「民産官学の協働」で自律的に地域資源の持続可能な活用を図ることが観光振興の王道となると語りました。

東北プログラム

引き続き、東北プログラム「東北MICEの展望」では、太田正隆・JTB総合研究所主席研究員をコーディネーターに、高坂幹・青森県観光国際戦略局観光企画課長が津軽海峡交流圏など青森県におけるMICE取組戦略について紹介。これを受けて東北地方からの参加者との熱い議論が展開されました。また、全国からの参加者も加わり「東北MICEの今後」について意見交換が行われました。

初日後半は、ラウンドテーブルミーティング・スタイルで2つの分科会を開催。

第1分科会

第1分科会「地域がつながる−新幹線とまちおこし」では、森樹男・弘前大学教授をコーディネーターに、スピーカーには木村健一・はこだて未来大学教授と筑波伸夫・JR東日本営業部次長を迎え、新幹線の延伸などを踏まえ、新幹線によって地域はどう変貌するのか、どうやって活性化していくのかについて語り、参加者全員と意見が交わされました。

第2分科会は「地域MICEの新たな動き−ネットワーク」と題して、細野正和・北海商科大学教授をコーディネーターに、民間主体による地域のネットワーク化について、阿部正喜・新潟県MICE研究協議会座長幹事と西四辻公教・金沢市MICE協議会委員が、それぞれの地域の取組みを報告。各地からの参加者も熱のこもった意見発表を行い、地域MICEの振興において、各地で作られ始めている企業ネットワークと、コンベンションビューローの役割分担など、地域特性を含め、興味深い内容で展開されました。

[2日目]パネルディスカッションで意見交換を展開

パネルディスカッション

2日目のプログラムは、青森市の鹿内博市長の地元歓迎あいさつでスタート。パネルディスカッションと総括が行われました。
パネルディスカッションは「MICEマーケティング戦略の構築に向けて」をテーマに開催。小松史郎・東京都市大学教授をコーディネーターに、岡村篤・野村総合研究所主任コンサルタント、高見牧人・観光庁MICE推進担当参事官、山田雄一・日本交通公社主任研究員の3人をパネリストに迎え、国際競争の中での日本MICEの現状分析と、今後のマーケティング戦略を展望しました。

三内丸山遺跡・リンゴ剪定

大型ねぶたの展示や歴史を紹介するミュージアムがある「ワ・ラッセ」での開催となった今回のフォーラムは、地域色豊かな雰囲気が存分に漂っていました。

また、午後からは恒例のエクスカーションを実施。30名が参加して、三内丸山遺跡をボランティアガイドの案内で視察した後、弘前市内のリンゴ園でリンゴの木の剪定作業を体験しました。剪定の必要性や剪定方法についてリンゴ園のオーナーから説明を受けた後、実際にリンゴの木をグループ毎に指導を受けながら剪定。来年、さらに3年後の実りを考えて1本の枝を切る、その奥の深さに一同から感嘆の声が上がりました。

藤田邸

さらに、弘前中心部にある由緒ある洋館・藤田記念庭園洋館で「街の魅力とMICE」と題したサロン・ミーティングを実施。弘前の積極的な取組み事例の紹介や、地域ならではのMICEのコンテンツづくりのなど各都市が抱える課題についても、車座になって本音トークが繰り広げられました。

なお、次回の同フォーラムは、来年2月の札幌開催が決定いたしました。

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